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摩訶般若波羅蜜経勝出品第二十二

四、ブッダ、菩薩道に於いても摩訶衍が一切の世間等に勝出する理由を説く

須菩提。若性人法是有法非無法者。是摩訶衍不能勝出一切世間及諸天人阿修羅。 須菩提。もし性地(第二地)の人の理法というものが、存在する事物であって、存在しない事物というものでなければ、この摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出することはできないのである。
以性人法無法非法。以是故。摩訶衍勝出一切世間及諸天人阿修羅。 性地の人の理法は、事物であるとか事物でないということがないのであり、こういうわけで、摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出するのである。
須菩提。若八人法須陀洹法斯陀含法阿那含法阿羅漢法辟支佛法佛法。是有法非無法者。是摩訶衍不能勝出一切世間及諸天人阿修羅。 須菩提。もし八人地(第三地)の理法・須陀の理法・斯陀含の理法・阿那含の理法・阿羅漢の理法・辟支仏の理法・仏の理法というものが、存在する事物であって、存在しない事物というものでなければ、この摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出することはできないのである。
以八人法乃至佛法無法非法。以是故。摩訶衍勝出一切世間及諸天人阿修羅。 八人地の理法ないし仏の理法は、事物であるとか事物でないということがないのであり、こういうわけで、摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出するのである。
須菩提。若性地人是有法非無法者。是摩訶衍不能勝出一切世間及諸天人阿修羅。 須菩提。もし性地の人というものが、存在する事物であって、存在しない事物というものでなければ、この摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出することはできないのである。
以性地人無法非法。以是故。摩訶衍勝出一切世間及諸天人阿修羅。 性地の人は、事物であるとか事物でないということがないのであり、こういうわけで、摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出するのである。
須菩提。若八人法須陀洹乃至佛。是有法非無法者。是摩訶衍不能勝出一切世間及諸天人阿修羅。 須菩提。もし八人地の理法・須陀ないし仏というものが、存在する事物であって、存在しない事物というものでなければ、この摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出することはできないのである。
以八人乃至佛無法非法。以是故。摩訶衍勝出一切世間及諸天人阿修羅。 八人地ないし仏は、事物であるとか事物でないということがないのであり、こういうわけで、摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出するのである。
須菩提。若一切世間及諸天人阿修羅。是有法非無法者。是摩訶衍不能勝出一切世間及諸天人阿修羅。 須菩提。もし一切の世間及び諸々の天・人・阿修羅というものが、存在する事物であって、存在しない事物というものでなければ、この摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出することはできないのである。
以一切世間及諸天人阿修羅無法非法。以是故。摩訶衍勝出一切世間及諸天人阿修羅。 一切の世間及び諸々の天・人・阿修羅は、事物であるとか事物でないということがないのであり、こういうわけで、摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出するのである。
須菩提。若菩薩摩訶薩從初發心乃至道場。於其中間諸心若是有法非無法者。是摩訶衍不能勝出一切世間及諸天人阿修羅。 須菩提。もし菩薩摩訶薩の初発心より道場に至るまで、その中間に於ても、もしも諸々の心というものが、存在する事物であって、存在しない事物というものでなければ、この摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出することはできないのである。
以菩薩從初發心乃至道場(欠字『。』)於其中間諸心無法非法。以是故。摩訶衍勝出一切世間及諸天人阿修羅。 菩薩の初発心より道場に至るまで、その中間に於て諸々の心は、事物であるとか事物でないということがないのであり、こういうわけで、摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出するのである。
須菩提。若菩薩摩訶薩如金剛慧是有法非無法者。是菩薩摩訶薩不能知一切結使及習無法非法得一切種智。 須菩提。もし菩薩摩訶薩の金剛のような智慧というものが、存在する事物であって、存在しない事物というものでなければ、この菩薩摩訶薩は一切の煩悩及び習いは、事物であるとか事物でないということがないことを知って一切種智を〈実体として〉認知することができない。
須菩提。以菩薩摩訶薩如金剛慧無法非法。是故菩薩知一切結使及習無法非法得一切種智。以是故。摩訶衍勝出一切世間及諸天人阿修羅。 須菩提。菩薩摩訶薩の金剛のような智慧は、事物であるとか事物でないということがないのであり、この故に菩薩一切の煩悩及び習いは、事物であるとか事物でないということがないことを知り、一切種智を得、こういうわけで、摩訶衍は一切の世間及び天・人・阿修羅の中に勝出するのである。

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著作 アルキメデスの館