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摩訶般若波羅蜜経問乗品第十八(丹本名為摩訶衍品)

八、ブッダ、百八種の三昧の名の由来を説く(三)

云何名到法頂三昧。
住是三昧滅諸法闇亦在諸三昧上。是名到法頂三昧。
何を理法の頂に到る三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の事物の闇を滅し、また諸々の三昧の上にいることになる。これを理法の頂に到る三昧と名づけるのである。
云何名能散三昧。
住是三昧中能破散諸法。是名能散三昧。
何を散じることができる三昧と名づけるのであろうか。
この三昧の中に住し、諸々の事物を破散することができる。これを散じることができる三昧と名づけるのである。
云何名分別諸法句三昧。
住是三昧分別諸三昧諸法句。是名分別諸法句三昧。
何を諸々の理法の語句を分別する三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧・諸々の事物の語句を分別する。これを諸々の理法の句を分別する三昧と名づけるのである。
云何名字等相三昧。
住是三昧得諸三昧字等。是名字等相三昧。
何を文字等の姿かたちという三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の文字等を得る。これを文字等の姿かたちという三昧と名づけるのである。
云何名離字三昧。
住是三昧諸三昧中乃至不見一字。是名離字三昧。
何を文字を離れるという三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の中に一文字をも見ない。これを文字を離れるという三昧と名づけるのである。
云何名斷三昧。
住是三昧斷諸三昧
。是名斷三昧。
何を縁を断つ三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の縁を断ずる。これを縁を断つ三昧と名づけるのである。
云何名不壞三昧。
住是三昧不得諸法變異。是名不壞三昧。
SAT版無『。』)
何を壊れない三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の事物の変異を得ない。これを壊れない三昧と名づけるのである。
云何名無種相三昧。
住是三昧不見諸法種種。是名無種相三昧。
何を種別がない姿かたちという三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の事物の種々〈の差別〉を見ない。これを種別がない姿かたちという三昧と名づけるのである。
云何名無處行三昧。
住是三昧不見諸三昧處。是名無處行三昧。
何を場所がない行という三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の所在を見ない。これを場所がない行という三昧と名づけるのである。
云何名離矇昧三昧。
住是三昧(欠字『。』)離諸三昧微闇。是名離朦昧三昧。
何を朦昧を離れる三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の微かな闇を離れる。これを朦昧を離れる三昧と名づけるのである。
云何名無去三昧。
住是三昧不見一切三昧去相。是名無去三昧。
何を去らない三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、一切の三昧の去る姿かたちを見ない。これを去らない三昧と名づけるのである。
云何名不變異三昧。
住是三昧不見諸三昧變異相。是名不變異三昧。
何を変異しない三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の変異する姿かたちを見ない。これを変異しない三昧と名づけるのである。
云何名度三昧。
住是三昧度一切三昧
境界。是名度三昧。
何を縁を度す三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、一切の三昧の縁の境界を度る。これを縁を度す三昧と名づけるのである。
云何名集諸功コ三昧。
住是三昧集諸三昧功コ。是名集諸功コ三昧。
何を諸々の功徳を集める三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の功徳を集める。これを諸々の功徳を集める三昧と名づけるのである。
云何名住無心三昧。
住是三昧於諸三昧心不入。是名住無心三昧。
何を心がないところに留まる三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧に心が入らない。これを心がないところに留まる三昧と名づけるのである。
云何名淨妙花三昧。
住是三昧令諸三昧得淨妙如花。是名淨妙花三昧。
何を浄い妙なる華という三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧をして花のような浄妙を得させる。これを浄い妙なる華という三昧と名づけるのである。
云何名覺意三昧。
住是三昧諸三昧中得七覺分。是名覺意三昧。
何を心を覚らせる三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の中に七つの覚りの要素を得る。これを心を覚らせる三昧と名づけるのである。
云何名無量辯三昧。
住是三昧於諸法中得無量辯。是名無量辯三昧。
何を無量の弁才という三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の事物の中において無量の弁を得る。これを無量の弁才という三昧と名づけるのである。
云何名無等等三昧。
住是三昧諸三昧中得無等等相。是名無等等三昧。
何を等しいもののまったくない三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の中でしいものの全くない姿かたちを得る。これを等しいもののまったくない三昧と名づけるのである。
云何名度諸法三昧。
住是三昧度一切三界(三昧ならん)。是名度諸法三昧。
何を諸々の事物を度すという三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、一切の三昧を度す。これを諸々の事物を度すという三昧と名づけるのである。
云何名分別諸法三昧。
住是三昧諸三昧及諸法分別見。是名分別諸法三昧。
何を諸々の事物を分別する三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧は諸々の事物の分別という見解に及ぶ。これを諸々の事物を分別する三昧と名づけるのである。
云何名散疑三昧。
住是三昧得散諸法疑。是名散疑三昧。
何を疑いを散らす三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の事物の疑いを散ずるを得る。これを疑いを散らす三昧と名づけるのである。
云何名無住處三昧。
住是三昧不見諸法住處。是名無住處三昧。
何を留まるところのない三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の事物の留まるところを見ない。これを留まるところのない三昧と名づけるのである。
云何名一莊嚴三昧。
住是三昧終不見諸法二相。是名一莊嚴三昧。
何を一つの荘厳という三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、終に諸々の事物の二つの姿かたちを見ない。これを一つの荘厳という三昧と名づけるのである。
云何名生行三昧。
住是三昧不見諸行生。是名生行三昧。
何を行を生ずる三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の行の生ずるのを見ない。これを行を生ずる三昧と名づけるのである。
云何名一行三昧。
住是三昧不見諸三昧此岸彼岸。是名一行三昧。
何を一つの行という三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の此岸・彼岸を見ない。これを一つの行という三昧と名づけるのである。
云何名不一行三昧。
住是三昧不見諸三昧一相。是名不一行三昧。
何を一つでない行という三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の一つの姿かたちを見ない。これを一つでない行という三昧と名づけるのである。

云何名妙行三昧。
住是三昧不見諸三昧二相。是名妙行三昧。

何を妙なる行という三昧と名づけるのであろうか。
この三昧に留まれば、諸々の三昧の二つの姿かたちを見ない。これを妙なる行という三昧と名づけるのである。

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