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摩訶般若波羅蜜経問乗品第十八(丹本名為摩訶衍品)

四、ブッダ、一切の事物を空と名づけることを説く

復次須菩提。
法法相空。
無法無法相空。
自法自法相空。
他法他法相空。
また次に須菩提。
事物の事物という姿かたちは空であり、
存在しない事物の存在しない事物という姿かたちは空であり、
自らの事物の自らの事物という姿かたちは空であり、
他の事物の他の事物という姿かたちは空である。
何等名法法相空。
法名五蔭。
五蔭空是名法法相空。
何を、事物の事物という姿かたちは空、と名づけるのであろうか。
事物とは五蔭
(物質的存在・感覚・知覚・意志・意識)に名づけるのである。
五蔭は空であるから、これを事物の事物という姿かたちは空、と名づけるのである。
何等名無法無法相空。
無法名無為法。
是名無法無法空。
何を、存在しないものの存在しないという姿かたちは空、と名づけるのであろうか。
存在しない事物とは生滅変化しない事物に名づけるのである。
これを存在しないものの存在しないという事物は空、と名づけるのである。
何等名自法自法空。
諸法自法空。是空非知作非見作。
是名自法自法空。
何を、自らの事物の自らの事物(という姿かたち)は空、と名づけるのであろうか。
諸々の事物の自らの事物(という姿かたち)は空であり、この空は知ることのなす所ではなく、見解のなす所でもない。
これを自らの事物の自らの事物(という姿かたち)は空、と名づけるのである。
何等名他法他法空。
若佛出若佛未出。
法住法相法位法性如實際。過此諸法空。
是名他法他法空。
何を、他の事物の他の事物(という姿かたち)は空、と名づけるのであろうか。
例えば仏が出現していようと、例えば仏が未だ出現していまいと、
事物の留まる所・事物の姿かたち・事物の位・事物の〈固有の〉本性・あるがままの実体・究極的な真実や、これを経過する諸々の事物(という姿かたち)は空である。
これを他の事物の他の事物(という姿かたち)は空、と名づけるのである。

是名菩薩摩訶薩摩訶衍。

これを菩薩摩訶薩の摩訶衍と名づけるのである。

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著作 アルキメデスの館