<<目次へ  <<戻る  訓読へ  次へ>>

 

摩訶般若波羅蜜経句義品第十二

五、煩悩のある事物・煩悩のない事物、因縁によって生滅変化する事物・生滅変化しない事物、共法・不共法を説く

何等為有漏法。
五受蔭十二入十八界。
六種六觸六受
四禪乃至四無色定。
是名有漏法。
どのようなものを煩悩のある事物というのであろうか。
五受蔭・十二入・十八界、
六種
(六つの物質の構成要素、四大+空・識)・六つの外界の認知・六つの外界の認知から生じる感覚、
四つの禅あるいは四つの物質的存在のない瞑想、
これを煩悩のある事物と名づけるのである。
何等為無漏法。
四念處乃至十八不共法及一切智。
是名無漏法。
どのようなものを煩悩のない事物というのであろうか。
四つの観行あるいは十八の〈仏以外には〉具わらない事物及び一切智、
これを煩悩のない事物と名づけるのである。
何等為有為法。
若法生住滅。
欲界色界無色界。
五蔭乃至意觸因
生受。
四念處乃至十八不共法及一切智。
是名有為法。
どのようなものを因縁によって生滅変化する事物というのであろうか。
もしは事物の生じること・留まること・滅すること、
欲のある世界・物質的存在の世界・物質的存在でない世界、
五蔭あるいは心による認知から生じる感覚、
四つの観行あるいは十八の〈仏以外には〉具わらない事物及び一切智、
これを因縁によって生滅変化する事物と名づけるのである。
何等為無為法。
不生不住不滅。
若染盡瞋盡癡盡如不異。
法相法性法位實際。
是名無為法。
どのようなものを生滅変化しない事物というのであろうか。
生じないこと・留まらないこと・滅しないこと、
もしくは〈心の汚〉染を尽くすこと・いかりを尽くすこと・おろかさを尽くすこと・あるがままの実体・異なることのないこと、
事物の姿かたち・事物の固有の本性・事物のあるがままの姿・究極的な真実、
これを生滅変化しない事物と名づけるのである。
何等為共法。
四禪四無量心四無色定。
如是等是名共法。
どのようなものを共法というのであろうか。
四つの禅・四つの限りのない心・四つの物質的存在のない瞑想、
このようなもの、これを共法
(衆生共通の事物)と名づけるのである。
何等名不共法。
四念處乃至十八不共法。
是名不共法。
どのようなものを不共法(衆生共通でなく、ブッダのみに具わる事物)というのであろうか。
四つの観行あるいは十八の〈仏以外には〉具わらない事物
(十八不共法)
これを不共法と名づけるのである。
菩薩摩訶薩於是自相空法中。不應著不動故。菩薩亦應知一切法不二相不動故。
是名菩薩義
菩薩摩訶薩は、この自らの姿かたちは空であるという理法に、まさに執着すべきでないのである、動じることがないから、
菩薩はまた一切の事物の不二の姿かたちをまさに知るのである、動じることがないから。
これを菩薩の意味と名づけるのである」

<<目次へ  <<戻る  訓読へ  次へ>>

 

 

 

 

 

著作 アルキメデスの館