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摩訶般若波羅蜜経往生品第四

十、ブッダの説法に聴衆が菩提心を起こす

是般若波羅蜜品時。三百比丘從座起。以所著衣上佛。發阿耨多羅三藐三菩提心。
佛爾時微笑。種種色光從口中出。
〈仏が〉この般若波羅蜜品を次のように説いた時、三百の比丘が座から起ち上がり、着ている衣を仏にたてまつり、阿耨多羅三藐三菩提を求める心をおこしたのであった。
仏はその時微笑し、種々の色の光が口の中から発した。
爾時慧命阿難。從座起整衣服。合掌右膝著地。白佛言。
佛何因
微笑。
その時、長老の阿難(アーナンダ)が、座から起って衣服を整え、合掌し右膝を地につけ、仏に次のように申し上げた。
「仏よ、どういう理由で微笑されるのでしょうか」
佛告阿難。
是三百比丘。從是已後六十一劫當作佛。
皆號名大相。
是三百比丘捨此身。
當生阿閦佛國。
及六萬欲天子皆發阿耨多羅三藐三菩提心。
於彌勒佛法中出家行佛道。
是時佛之威神故。此間四部見十方面各千佛。
是十方國土嚴淨。此娑婆國土所不及。
仏は阿難に次のように説いた。
「この三百人の比丘は、いまから六十一劫の後、まさに仏となり、
みな大相という名がつけられるであろう。
この三百人の比丘は、その身を捨て去り、まさに阿
(アクショービヤ)仏の国に生まれかわり、
そして六万人の欲〈界の〉天子はみな阿耨多羅三藐三菩提を求める心をおこし、
弥勒
(マイトレーヤ)仏の教えによって出家し、仏道を行ずるであろう。
この時、仏のすばらしい威力によって、この世間の四部衆
(比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷)は十の方面でそれぞれ千人の仏に会うであろう。
この十方の国土は厳かで浄らかであり、この娑婆
(サハー、堪忍世界)国土の及ばない所である」
爾時十千人作願。
我等修淨願行。修淨願行故當生彼佛世界。
爾時佛知是善男子深心。
而佛微笑。種種光從口中出。
その時、十千もの人々が願をなした。
「我等は、浄め誓願する行を修し、浄め誓願する行を修することによって、まさに彼の仏の世界に生まれかわろう」
その時仏は、この善男子たちの深い心を知り、
そして仏は微笑し、種々の色の光が口の中から発した。
阿難。整衣服合掌白佛。
佛何因
微笑。
佛告阿難。
汝見是十千人不。
阿難言
見。
佛言。
是十千人於此壽終。
當生彼世界終不離諸佛。
後當作佛皆號莊嚴王佛

阿難は衣服を整え合掌し、仏に申し上げた。
「仏よ、どういう理由で微笑するのでしょうか」
仏は阿難に次のように説いた。
「汝は、この十千の人々を見たかどうか」
阿難が言った、
「見ました」
仏が言った。
「この十千の人々はこの世で寿命を終り、
まさに彼の世界に生まれかわり、最後まで諸々の仏を離れず、
その後まさに仏となり、みな荘厳王仏と名づけられるであろう」

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著作 アルキメデスの館